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Illumina用インデックス付きプライマー

[系統解析のための色々]

Illumina用インデックス付きプライマー

 Illuminaのシーケンサでマルチプレックスする場合、アダプター付きプライマーでPCRした増幅産物に、アダプターにアニールするインデックス付きプライマーを用いてPCRすることで、さらにインデックスとP5・P7配列を付加する。

P5・P7配列とインデックス配列、プライマー配列

  • F AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACXXXXXXXXTCGTCGGCAGCGTC
  • R CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATXXXXXXXXGTCTCGTGGGCTCGG

 Xがインデックス配列。R側のインデックス配列を逆相補にした配列がインデックス1、F側のインデックス配列がインデックス2として解読されることに注意すること。

IDT社発注用エクセルファイル

 IDT社はエクセルファイルを送信することでプレート形態で納品してもらうことが可能。マルチチャネルピペット使用を前提とするなら、この形態で納品してもらうのがよい。ただし、プライマーのコンタミを避けるには、全プライマーを独立したチューブで発注し、マルチチャネルピペットは使わずにシングル電動ピペットでの連続分注を行う方がよい。なお、プライマー発注時の濃度は50μMが望ましい。分注する際には5μMにするため(10μMだと1ウェルに入れる液量が1μLを下回るので容量が不正確になりやすい)。フォワード側24本8セット(合計192本)とリバース側36本8セット(合計288本)を発注するには、こちら↓のエクセルファイルを使用可能。1塩基13円であれば、全て注文すると303,264円となる。

 フォワードのAに対してはリバースのAを組み合わせる。他の組み合わせも使用しても構わないが、上記インデックスではA-A、B-B・・・X-Xの組み合わせだけでも2304サンプルはマルチプレックス可能。使用しない組み合わせを大量に用意することで、index switching (tag jumpingあるいはindex hoppingとも呼ばれる)の起きる確率をランごとに推定可能になる。最低でも半分は使用しない組み合わせにすること。ダメな組み合わせ例は、384サンプルに対してA-A, A-B, B-A, B-B (全組み合わせを使用してしまっている)。良い組み合わせ例は、A-A, B-B, C-C, D-D (A-Bなどの組み合わせが未使用)や、A-A, A-B, B-C, B-D (A-C, A-D, B-A, B-Bが未使用)。

ライブラリテスト用プライマー

 上記のインデックス付きプライマーで増幅ができていれば、溶液を数千倍に薄めて下記のプライマーでPCRを行い、電気泳動することで、ライブラリ調製がうまく行っているかどうかをテストすることができる。シーケンスしたら全く読めてなかった、ということになると悲惨なので、必ず確認しておくこと。全サンプルでやる必要はなく(初めてならやった方がいいが)、混合後のサンプルで構わない。

  • フォワードプライマー AATGATACGGCGACCACCGA
  • リバースプライマー CAAGCAGAAGACGGCATACGA

 アニーリング温度は60℃、サイクル数は30〜40程度でよい。